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「学生時代に頑張ったこと」と「自己PR」どちらが重要?
先生のプロフィール
(株)ウエディングジョブ
The Professional Wedding 編集長
石渡 雅浩(いしわた まさひろ)
大学卒業後、(株)東急ホテルチェーン(現:東急ホテルズ)入社。キャピトル東急ホテル宿泊部、本社経営企画室を経て、(株)オータパブリケイションズに入社。週刊ホテルレストラン副編集長を経て、『The Professional Wedding』の編集長に就任し、創刊に携わる。11年5月に独立し、(株)ウエディングジョブを起業。業界誌を通じての情報発信や講演活動のほか、ホテル・ブライダル業界志望の学生の自己PRの添削などを行なっている。
ウエディングジョブでは毎年、ウエディング業界志望者向けの就職イベントを行なっていますが、学生たちから最も多くいただく質問がこちらです。それは、「自分が最も成長した出来事は、エントリーシートの『学生時代に頑張ったこと』と『自己PR』の欄、どちらに書けばいいですか?」というもの。
結論から言うと、どちらでもいいです(笑)。この時に一番やってはいけないのは、一つのエピソードを二つに割って、『学生時代に頑張ったこと』と『自己PR』の欄の両方に書いてしまうこと。例えば100の印象を与えられるエピソードも、二つに割ってしまえば単純計算で50ずつになってしまい印象が薄れてしまいます。80の印象を読み手に与えられれば書類を通過するのだとすると、50ずつになってしまえば80には届かず通過できません。
極端な話ですが、片方が100で片方はそれほど印象がなく0だとしても、全体で見れば100の印象があるエピソードが書かれたエントリーシートの方が印象に残るでしょう。読み手の印象に残れば、書類選考で落ちることはまずありません。
学生の皆さんはすべての欄で印象に残るようなエピソードを書こうとする傾向にあります。しかし、そもそもゼミでの研究など勉強に真剣に取り組み、部活やサークルではリーダーとして活躍し、アルバイトでも成果を出しているような、そんな完璧とも思える学生なんてほとんどいません。そんな学生でないと書類選考を通過できないのであれば、ほとんどの人が落ちてしまいます。普通は、部活やサークルに一生懸命に取り組んだら、勉強がおろそかになってしまったり、勉強に一生懸命取り組んでいたらアルバイトをする暇がなかったりするもの。だから、すべての欄でアピールしようとするのには無理がありますし、それを人事・採用担当者もよく知っています。
ですから、大切なのはすべての欄でアピールしようとするのではなく、どれか一つの欄に集中して、自分が最も成長した出来事を具体的に書くこと。そのために他の欄の印象が薄くても、印象が薄いだけでマイナスになることはありません。すべての欄でアピールしようとして全体の印象を薄くするのではなく、まずはどれか一つに全力を注ぎましょう。